中年夫婦のぶらぶらある記     2000.11.26

三鷹市 大沢(野川流域)

先日、TVで野川のわさび田が紹介された
と家内が言うので、どんな所か行って見よう
と言うことになった。

野川公園には遊園地が一角にあり、子供が
小さい頃は、毎週のように弁当を持っては遊びにきた。
当時は子供がジャングルジムから落ちはせんか、
どこか行って迷子になりはせんかと回りの景色を
見る余裕などなかったが、あらためて歩いて
みると、今まで歩いたどのコースよりも良かった。

国分寺から大沢辺りまでの、野川の北側は
崖になっており我々は「ハケ」と呼ぶ。
この崖のあちこちから涌き水が流れ出して
野川となる。
だから市街地を流れる川としては水が澄んでいる。

野川流域は古代より生活に適していたらしく
野川公園や天文台の敷地内から縄文時代の
遺跡が多数発見されている。

西野までのバス:
◆JR中央線
 武蔵境駅南口−吉祥寺駅南口
 武蔵境駅南口−国際基督教大学
 武蔵境駅南口−狛江営業所
◆京王線  調布駅北口−.武蔵境駅

 

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中近東文化センター

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 上2点 ICU構内の雑木林

バスを降りて、200m程南を曲がる。

◆中近東文化センター:
中近東の古い土器・陶器や織物(絨毯も)などが展示されている。
中近東に関する展示は日本有数。一部のマニアしか来ないので中は空いていて静か。

 東京都三鷹市大沢3-10-31  TEL 0422-32-7111
 開館時間 10:00〜17:00
 休館日  月曜日、木曜日
 入館料  一般 800円/高・大生 500円
/65歳以上 \400
      武蔵野、三鷹在住者は100円
 http://www.meccj.or.jp/Pages/main_frame.html

国際基督教大学(ICU)
中は大学の他に高校などがあるが、広大な敷地に校舎がポツンポツンとあるだけで、あとは武蔵野の雑木林が広がる。また南側には日本式の庭園や茶室などがあり落着いた佇まい。

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           ICUの日本庭園

 ICU構内は桜の名所でもある(2002.3.24に訪れた時の写真)

   

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 上2点 野川公園

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近藤勇が産湯を浸かった井戸

野川公園:
ICUの南門を出て東八道路の北側の歩道を400mほど行くと「野川公園」入口。

この400mは「交通取締」のメッカ。スピード違反と車線変更に気を付けよう。

まず、野川公園の北側エリア。中央を野川が流れ、水遊びが出来る。50mくらい先の東八道路を跨ぐ陸橋で南側に行ける。

野川公園は25年前くらいまではICUのゴルフコースだったので芝生が多い。また、その前も原野を拓いて作ったコースだったので、樹木もまさに年輪を感じさせる風格のある木ばかり。

◆◆◆ 近藤勇ゆかりの地 ◆◆◆◆
野川公園の正門(南門)を出たところに「近藤勇」が産湯を浸かった井戸、道の対面には勇も[市ヶ谷の試衛館」から出稽古に赴いた「近藤道場」がある。

ryugenji.jpg (6136 バイト)この人見街道を東に200mほど行くと近藤勇の墓が有る「龍厳寺」→

なお、埼京線:板橋駅前にも勇や土方歳三、永倉新八の墓がある。
他に、新選組ゆかりの地として、「日野」がある(土方歳三、井上源三郎の出身地)


nogawa-lunch.jpg (5323 バイト)龍厳寺の真向かいにセブンイレブン。ここで弁当とビールに加えおでんを購入。
← 少し先の野川の岸辺で弁当を広げる。今日はポカポカ陽気で久しぶりにビールがうまい。コンビニのおでんなんて・・・と馬鹿にしていたが、なかなかのものであった。

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復元された水車

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   湿生花園(水田)

野川のほとりを南に下ると、昔あった水車が復元されている。

湿生花園
その先の橋を渡って左岸を少し引き返すと湿生花園。
ここには、ハケの水を利用した水田とわさび田がある。

出山横穴墳墓群
take.jpg (7735 バイト)わさび田の横の竹林を登ると出山横穴墳墓群。8号墓は公開されていて穴の中には骸骨のレプリカも置かれ薄気味悪い。

                出山横穴墳墓群→

崖を登りきると「大沢ふるさとセンター」。
特に用は無いが、トイレが使える

ここから南側に見える森を目指して畑の中を歩く。
この森が「天文台」。天文台の塀沿いに歩いて行くと小さな門がある。ここから入って中を抜けるか、塀の外を回るかして正門に行こう。正門で手続きをすれば誰でも見学できる。

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天文台内の並木

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65cm望遠鏡(パンフより)

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20cm望遠鏡

国立東京天文台
外から見ると木が多く一度入ってみたいと思っていた。
中は森の中にドームや研究棟が散在する別天地。最近は、内部を公開している。

かつて日本の天文学を牽引してきた65cm屈折望遠鏡も公開されていた。説明の人によると、まだ使えるがさすがに最新の機材に比べ見劣りするの2年前に引退。いまは月2回の観望会に使われる程度とか。
この望遠鏡は大正15年に設置されたが第1次世界大戦の時に敗戦国のドイツから賠償の一部として貰ったものだそうだ(鏡筒にはCarl Zeiss Jenaの刻印)。ドームの屋根は木造(船大工が作ったとのこと)。
大ドームの反対側にある小ドームは紅葉や桜に囲まれ可愛らしい。

通常の公開:毎日(土日も)10:00〜16:00(15:30受付終了)。
 今回は知らずに裏口から入ってしまったが、正門で手続きをしてから入ること。

観望会は月2回ほどのペースで開かれており(当日受付可)、惑星か星雲観測が主。
詳細はここ


天文談義:
私も星が好きで、今でも空気が澄んだ夜は双眼鏡で夜空を見るのが好きだ。
説明員の方が私の出身校の学生さんだったこともあって、しばし天文談義に花を咲かせた。

彗星について
遠くは本田実氏、それに池谷氏、関氏、藤川氏など多くのアマチュア天文家が世界的にもすばらしい足跡を残している。
新彗星発見だけは地道な努力と幸運によりなされるもので、アマチュアの独壇場であった。
しかし、最近はリニアと言うプロジェクトが殆どを見つけていると言う。

リニア ( リンカン地球接近小惑星探査 ) プロジェクト
遠からず地球に衝突するかも知れない小惑星があることが新聞やTVを賑わせたが、それをキッカケとして常に新天体の捜索を続けるアメリカの国家的プロジェクト。
金にものを言わせ最新鋭の望遠鏡とコンピュータで自動的に見つける。
これだと18等級くらいの頃に見つけてしまうため、小型望遠鏡や双眼鏡のアマチュアはお手上げ。
意味のあるプロジェクトとは言え、夢を奪う反則技?

まだ元気が残っていれば、500m程南に調布飛行場があるので足を延ばしてみよう。

調布飛行場
三宅島や新島への定期便はここから出る。
滑走路に面した大沢グランドは芝生が多く、気持ち良い。子供連れの場合は目の前を飛行機が離陸するので喜ぶかも。


武蔵野公園
当日は寄らなかったが、隣の「武蔵野公園」も穴場。武蔵野公園は都の公園や街路樹の苗木を育てる為の公園。春の桜から始まって、新緑、更には紅葉と四季折々に素晴らしい自然と触れ合える。
特に、秋は、紅葉・いちょうの他に日本には珍しいメープルのグラデーション紅葉が素晴らしい。


関連コース:深大寺・・・野川の更に下流。神代水生植物園、都立農業高校、かに山など武蔵野の面影を残す。