2007.6.18〜7.2

その3: ミズリナ湖とグロースグロックナの麓・カルス村


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 1.ドロミテ フネス谷
 2 ドロミテ ガルデナ谷
4.スロヴェニア ブレッド湖と センメリングからウィーン

6月24日(日) ドロミテ縦断

今日はコルティナ・ダンペッツォを目指すが、ドロミティを縦断するバスの本数は少ない。朝早めのバスに乗るべく、朝ご飯も早めにしてもらって8:50のバスに乗る。
昨日苦労してたどり着いたガルデナ峠にはあっという間に到着。今日は快晴で昨日とは違った景色に見える。バスは「いろは坂」並みのつづれ折れを下り、やがてラ・ヴィッラLa Villa。バスはここで15分の休憩。
隣のサン・カッシーノは聞いたことがない村だが、とても素朴で良さそう。
La Villaから30分で終点のファルツァレーゴ峠Sasso Falzaregoにようやく到着。合計約2時間のバス旅。

セルヴァ 8:52 -bus 4.5euro- 10:45 ファルツァレーゴ峠

ラ・ヴィッラ
山はサッソンゲール
ファルツァレーゴ峠
台形の山はチンクエ・トッレ
峠のバイク軍団(殆どがBMWとDUCATI・・意外と日本車が少ない) 峠にあったオブジェ
コルチナ・ダンペッツォ Cortina D'Ampezzo

ここでドロミティ・バスに乗り替え40分でコルティナ・ダンペッツォに到着。
ここまで来ればバスの本数も増え、ひと安心。コルティナは1956年の冬季オリンピックの開催地で、トニー・ザイラー、猪谷千春の名と共に我々の年代には良く知られた町。
バスターミナルから町の中心に行く。イタリア大通りは賑やかながらグッチなどブランド店が並ぶばかりで、何かしっくりしない。早々に引き上げ14:05のバスで今日の宿泊予定地 ミズリナ湖に行く。35分で到着。

ファルツァレーゴ峠 11:00 -2.5euro- 11:40 コルチナ
コルチナ14:05 −bus 1.8euro- 14:40ミズリナ

コルチナ俯瞰 イタリア大通 コルチナの背景の山
クリスタッロ


ミズリナ湖  Lago di Misurina
バスは湖の北西端のグランド・ホテル前に着く。
200m手前の、お目当てのHotel Lavaredoに行ってみる。
少々古びているものの格式を感じさせる。但し、団体さんが昼食に立ち寄ったらしく、ロビーはおじいちゃん おばあちゃんに占拠され、オートバイ・レースのTV中継に歓声を上げている。日本では年寄りがオートバイ・レースに熱中するなんて考えられないが、イタリアとのオートバイの歴史の差を感じさせる。
聞いてみるとダブルのハーフペンション(2食付)で114euroとのこと。三星ホテルなら妥当と ここに決める。
バルコニーから湖越にトレチメも見え、久しぶりにリッチな気分になる(もっとも、一般の方は「こんな安いホテルには泊まれない」と言われるかも知れないが・・・)。

ミズリナ湖のHP
今夜の宿: Hotel Lavaredo ***
Via Monte Piana, 11
32040 - Misurina (BL) - Italy
Tel. ++39.0435.39227
 114euro/2人 HB
夕食は4種類のコースから選べる
英語OK

ひと休みしてから湖を一周してみる。右下のケーブル駅から湖岸沿いの遊歩道と50mほど高みを行く道がある。静かであろう高みの道を行くが周りが林で見晴らしがきかない。
それでも あのトロッコのような遊覧自動車と時折すれ違う。
日本では子供の乗り物だがこちらは大人ばかりで、手を振ってあげると全員大歓声で手を振り返えしてくる。特にイタリア人はこちらが引きそうなはしゃぎよう。
そう言えばコルティナなど東ドロミテはイタリア語圏で、観光客もイタリア人が多い。
湖東北端のMiralagoレストラン@で2本の道は再び合流する。レストランの前にはおあつらえ向きのルピナスの花が植えてあり少々出来過ぎの写真が撮れる。このまま1周してもバスの走る道なので湖畔沿いの遊歩道をケーブル駅まで戻る(約2時間の散歩)。

バス停
グランド・ホテル
散歩の途中で寄ってきた人懐っこい犬 レストラン前からのソラピス山

翌朝、早起きすると(時差で自然に目が覚める)、今日は快晴。朝食前に昨日のバス停まで行き、カレンダーに良く出てくるソラピス山をバックにした山荘を撮る。通常、この角度は逆光になるが早朝なので朝日が岩壁に当たりナイス。

ピオ12世の山荘(7:30) トレチメ 蜃気楼? (右の白い建物がH.Lavaredo)
6月25日(月)  カルス村(オーストリー)への移動

朝10:00のバスでドッビアーコ駅へ。25分で到着。駅は殆ど無人で切符の自動販売機の使い方が分からず、ガチャガチャやっていたら、そばにいたベビーカーを押した若夫婦がどうしたのか?と話しかけてくれた。
ドイツ語で切り出したが、英語なら分かるとのこと。駅の名前も Dobbiaco/Toblachと伊独併記なのに、やはりこの辺はイタリア系が多いようだ。
どうも自動販売機ではリエンツまでの切符は買えないらしく、取り敢えず11:25の電車で隣のS.Candido/Innichenへ移動。
S.Candidoは国境の町で、警察官も駅構内をウロウロしている。ここでリエンツ行きの切符を買った。
12:28ホームの端っこに停まっていた赤いOBBの列車で出発。13:12リエンツ着。
ここで、リエンツ→ウィーンの通し切符を買っておく(100km以上なら有効期間は1ヶ月)。
バスでカルス村へ。

ミズリナ 10:01 -bus 2.75euro- 10:40 ドッビアーコ ※
ドッビアーコ 11:21 -train 1.2euro- 11:25 サン・カンディード
サン・カンディード 12:28 -train 10euro- 13:12 リーエンツ
リーエンツ 14:05 -bus 5.9euro- 14:53 カルス
※ミズリナからのバスはサン・カンディード行き。我々の頭にはドッビアーコしかなかったので降りてしまったが、そのまま乗っていれば良かった。

カルス Kals

カルス村はオーストリーの最高峰グロースグロックナ3,798mの南西の谷。ホーヘ・タウエルン国立公園の中にある。東側のハイリゲンブルートHeiligen Bluteがあまりにも有名で忘れ去られたような素朴な東チロルの典型的な村。殆どが牧畜・林業に携わる。

行き方はリエンツLienzからバスで約50分。切符は通しで買えるが、途中フーベンHuben(←写真)でカルス行きに乗り換える。
丁度、下校途中の子供達と一緒になる。皆ヘッドフォンで音楽などを聴いていて、せっかくの景色が勿体無い。
中心はマルiもあるケドニッツKodonitzとケーブル駅のグロースドルフGrossDorf。
バスは村の各集落を順繰りに回って行く。
宿のこと

我々は素朴さを求めて、何もなさそうなブルクBurgと言う10軒ほどの小さな集落で降りてみるが、停留所には我々だけがぽつりと取り残され、本当に何も無い。それでも50mほど下ってみると農家が兼業しているらしい小さな古びたペンションが1軒。ちょっとどうかな〜?と品定めをしていると丁度自動車が入ってきてハイキングから帰ってきたドイツ人家族が降りて来たので、「どう?」って感じで聞いてみると「GUT]との返事。
宿のおかみさんと交渉。B&Bで一人19euroとのこと。えっ・・・・と絶句する安さだが、逆に安すぎて大丈夫かな〜?と心配だったが「まあ、泊まってみるか、悪ければ明日別の宿に移れば良い」と決定。

この宿は結果として大当たりであった。
古い歴史ある農家の建物なので廊下などは多少ギシギシ言うが、部屋は最近リニューアルしたらしくユニットバスにセンスの良いディスプレイと小奇麗。バルコニーからはカルス村の全てが眺望できる。食堂や廊下、踊場には1838年製と彫刻のしてある立派な箪笥が置いてある。また信仰深い一家なのか所々に聖画が飾ってある。
家の前には菜園があり、野菜やブルーベリーの木が植えてある。夕方、この家の少年がお母さんに言われたらしくトマトをもいではTシャツの前に入れている(3個に1個は自分の口に入る)。また廊下や食堂に飾ってある花は、付近の雑草ながら、とてもセンスの良いアレンジメントである(聞いたら次女が生けたとのこと)。
昼間はお母さんは外に出ているらしく、代わりに長女(英語が堪能)が留守番に来る。
長女の赤ちゃんは、まだロクに口もきけずオシメをしている状態だが、とても可愛い。朝食を取っていると足元がなんか変。見ると赤ちゃんが人の靴紐を一生懸命引っ張っていた。

今夜の宿: 

Gastehaus Schneiderhof
Kals/Burg 6 ,9981 Kals
Tel.: +43 (4876) 8293
38euro/2人 B&B
バルコニー・シャワー付き
おかみさんは英語ダメだが、昼間留守番している長女は堪能。
とても可愛いお孫さん 食堂にある1836年製の食器棚(ここから皿やフォークを借りた) センスの良いアレンジメント 朝食。ゆで玉子が冷めないように毛糸のスキー帽がかぶせてある
カルス村の全景(バルコニーから)。
右の集落がグロースドルフ。
宿からグロースドルフまでは散策路を抜けて15分。途中、水車が何段も連なっている(日本の車輪型とは違い、プロペラ式)。


6月26日(火)  カルス
ハイキング

 ★★ カルス村の詳細地図

まずは上流にあるタウエラーTauererに行ってみる。ここには四星のTaurerwirt(174euro/2人)がある。
また狭いながら牧草地と滝があり、雰囲気としては悪くないが お目当ての「お花畑」は無かった。川を渡って東側を下って一旦、宿に戻る。

宿でケーブルカーは今日は運転しているか?と留守居の娘さんに聞いたところ、電話を掛けてくれた。結果は現在は水曜とウィークエンドのみ運転とのこと。娘さんが言うには
ケーブルの中腹駅のグロックナーブリックGrockner Brickと言う山小屋までなら歩いて行けないことは無く、グロースグロックナーも見えるとのこと。

※本当はバスでLucknerhausまで行き(詳細地図の右端)、少し谷を登るとグロースグロックナーが良く見えるとのこと。
burgからのバスは10:10と15:10。

スーパーへ通いなれた散策路を抜けてグロースグドルフに行き、スーパーでハイキングマップを購入。
裏手の山を登るが、最初は林の中で見通しもきかずつまらない。しかし途中から「Krauter und Blumenweg」と言う散策道になり、スキー場の草原は正にお花畑。歩くこと2時間半でグロックナーブリックに到着。疲れた・・・。帰りは少々遠回りながらトラック道を歩いて帰ってくるが、1時間40分でグロースドルフに戻った。



グロックナーブリックからのグロックナー。この辺は特に花が多い 上:ブリック小屋。
下はショーベル山塊

グロースドルフのスーパーで夕食の材料を買った後、ザンクト・ゲオルク教会に行ってみる。教会は1366年に創生されたロマネスク様式のもので草原にたたずむ姿はパンフレットにも良く使われる。

グロースドルフのスーパーSPAR S.ゲオルク教会

 1.ドロミテ フネス谷
 2 ドロミテ ガルデナ谷
4.スロヴェニア ブレッド湖と センメリングからウィーン