4.秋のザクセン地方

10月31日(月)   走行距離:245km

ポーランドへの国境
使い残したコルナをロキトニツェのスーパーで残らず使う(缶ビールを買い込む)。
15kmほど北に行くとポーランドとの国境。入念なパスポートチェックが行われスタンプも押してくれた。

ポーランド国内の通過

Szklarska Poreba
国境から6kmの所にある町。山のほうはスキーが可能で、スキーリゾートもあるらしい。
町の雰囲気はチェコと変わらないが、家の造りが変わった(彫刻のあるバルコニーが目立つ)。通過するだけなのでポーランド通貨へ両替しなかったが、ユーロも使えそう。

   


ドイツへの国境


幹線から外れ、地図上、景色の良いと言う意味の緑マークのある山道を下る。しかしながら両側が針葉樹の森の中の道で見晴らしもきかず期待はずれ(ヨーロッパ人は森が好きで、景色が良いとは森を意味するらしい)。

Swieradow-Zdroj
駐車場が無く、時間を割けなかったが、緑多く、保養地のような落ち着きのある町であった。温泉が沸くらしい。

Gryfow Zlaski
これも歴史ある町のようである。チェコと同じく、町ではお墓参り用のランタンを売っていた。

LUBANからは道も広くなり、やがてドイツとの国境の町 Zgorzelecに到着。
ナイス川を挟んでドイツのゲルリッツGorlitzという町がある。元々はひとつの町だったが、今は東西に分かれてしまった。町の中にも国境検問所があって相互に行き来が出来るが、歩行者のみの橋。いつぞやテレビでドイツ側の市民は物価が安いポーランド側に買い物に行くのでドイツ側のパン屋さんが商売あがったりだと報道していた。
自動車は北に3km行った高速道路で国境を越える。ドイツ人とポーランド人はパスポートの表紙だけみせるだけで通過していたが、日本のパスポートを見せると審査官が"MIGI!"と右側にある駐車場を指差し、そこで5分ほど待たされたが、特に何のお咎めも無くパスポートを返してくれた。
パスポートに押されるスタンプは自動車のマークになる。

チェコは比較的楽に国境をこえられたが、ポーランドのチェックはきつい(ゲリラ対策かも−ポーランドはイラクに大勢派兵しておりゲリラからも名指しで非難されている)。

ゲルリッツ 51.157647, 14.994104
再びドイツ入国

そのままアウトバーンを西に走り、ソルブ人(スラブ系のドイツ少数民族)の町、バウツェンを横目に見ながらBurkauで下りる。ここから今夜の宿泊地ストルペンSTOLPENを目指す。
町に至る道から見るとストルペンは頂上に城を持つ山の町であることが良く分かる。
ここから東へ4kmほど行ったLaggen Wolmsdorfと言う村のペンションに向かう。
なにやら長ったらしい名前のペンションで不思議に思っていたが、行ってみたら広大な敷地全体にクリスマスの飾り付けがされ「サンタ村」のよう。手作り工房が沢山集まったような場所で地元の人が沢山買い物にきており賑やか。そこの一角にレストランとペンションがある。

  
  工房とレストラン棟     ドイツではサンタは窓から忍び入る?
Bauernwirtschaft zum Kunsthandwerkerhaus
Hauptstrase 120b, 01833 Stolpen / OT Langenwolmsdorf
Tel.: 035973 / 624914
Fax: 035973 / 624973
Email: contact@ratags.de
48euro/室(\6,900 朝食付き)
夕食 18.4euro
クレジットカード不可


11月1日(火)   走行距離:64km


旧宮廷教会


フラウエン教会
ドレスデン Dresden   51.052498, 13.739779
ストルペンから20kmでドレスデン。今回の旅行の3番目の大きな目的地である。
オペラ座の西側にある屋内駐車場に停め、市内を見物。劇場広場から屋根に彫像が沢山立っている宮廷教会の景観にまず息をのませる。世紀のジグソーパズルと言われた修復もほぼ終わったフラウエン教会には長蛇の列。何か特別なことがあるのかな?交通博物館の北の壁には君主の行列と言われる100mを超える壁画がある。
印象派のコレクションで有名なアルベルティーヌムを見学(5euro)。緑の丸天井と呼ばれる部屋の財宝展示はすばらしいとガイドブックに書いてあったが無い。係員に聞くと、それは別の美術館だとのこと。
いずれにせよさすがに旧東ドイツを代表する町である。
町の本屋に寄ったら日本では中々手に入らないEURO ATLASのドライブ地図が沢山おいてあったのでハンガリーやスロベニアなど地図を3冊買い込んだ。

アルベルティーヌム 君主の行列





夕方、北へ14kmにあるモーリッツブルクに向かう。

モーリッツブルク  Moritzburg 
モーリーツブルク城はアウグストス強王の狩の城として建てられたもので、周りを大きな池が囲み水に浮かんだように見える写真がガイドブックなどにも載っている。
しかしながら、着いてみたら池の水は干上がり底が見えており、ガイドブックの写真とは大違いで、がっかりである。
旅行ではレーゲンスブルクの少年合唱団が不在だったり、期待していた場所が工事中だったり、事前の期待通りには行かないことが良くある。逆に思いがけず閲兵式が見えたり期待していなかったラッキーな面もあるのでプラスマイナス同じと言うことか。
予め目星を付けておいたペンションは直ぐ見つかり投宿。さっぱりしたものが食べたくなったので、踏切の向こうにあるスーパーに行って、サンドイッチと野菜サラダを買い求め宿で食べた(&チェコで買い込んだ缶ビール)。買い物のついでに駅へ寄ってみたら汽車こそなかったが、幅が60cmくらいしかない超狭軌道であった。
Alte Posthalterei
Bahnhofstr, 1 01468 Moritzburg
Tel: (035207)81103
E-mail: alte-posthalterei@web.de
47euro/室(\6,700 朝食付き)
クレジットカード不可

宿泊客は我々だけかと思っていたが、朝食には他に5人ほど職人風の人がいた。
皆なオーナーと冗談を言い合ったりして常連客のよう。
常連客がいるということは評判の良い宿なのだろう。
宿の位置:  51.159197, 13.681064
11月2日(水)    走行距離:224km


マルクト広場
マイセン Meisen
かのマイセン陶磁器で有名だが、市街も中々見所が多い。丁度マルクト広場では朝市をやっている。市場は野菜などの他に手作りのクリスマスデコレーションを売っていたり見て楽しい。
南に少し行ったところにマイセン磁器工場があり、絵付けなどのガイドツアーも催されている。ガイドツアーには時間的に付き合い切れないが、直売店もあり博物館顔負けの充実ぶり。
コーヒーカップ1客で3-4万円、小さめの人形が3-40万円、置時計など100万を越える。小さな傷などがあるB級品も置いてあるが、2割安程度でこれでも手が出ず。

     
クリスマスの足音    市庁舎にも剣のマーク  磁器工房

磁器工場の位置:  51.155835, 13.465305


聖トーマス教会
ライプツィッヒ Leipzig   51.339896, 12.381188
ゲーテやニーチェ、鴎外などが勉学した大学の町である。またバッハやシューマンなど多くの音楽家が拠点にした文化的な町である。
車をアウグストゥス広場の地下駐車場に停め、外へ出てみるといきなり目の前にライプツィッヒ交響楽団の本拠地であるゲバントハウスがお出迎え。
聖トーマス教会の少年合唱団もその昔この教会のオルガニストであったバッハが指導したと言う歴史ある合唱団。ドレスデンの聖十字架教会の合唱団を含め週末に当たれば、ミサでその美声が聞けるが、水曜ではあきらめるしかない。今回の旅行も逆周りでスケジューリングすれば聞けたのに。

ゲバントハウス 移動式ホットドッグ屋 ゲーテが入り浸っていたと言う、
メードラパッサージュの居酒屋の看板

デッサウ近郊のお目当てのペンションを目指す。
市外から離れ、付近にはレストランが無い。車でデッサウ市内のラートハウスセンターと言う巨大なショッピングモールに行った。アメリカのショッピングセンター並みの店舗数で田舎町の割にはものすごい規模。そこに中華料理のテイクアウトがあった。見たら急に食べたくなり、焼きそばと豚丼まがいのものを求めた。チェコで買ったビールとショッピングセンターで買ったドイツのビール(ドイツに缶ビールは無いがプラ容器のものはある)で、今日も自分たちの部屋で食べる(9.20ユーロ)。

翌朝のこと、ペンションの朝食は、その家のダイニングルームに用意されていた。それこそマイセン焼きも含め素晴らしい調度品だ。隣りのリビングルームにはテレフンケン社のオーディオセット、窓際には多くのランの鉢がおかれ、窓の外はこれまた良く手入れされたガーデンとオーナーの趣味のよさを感じる(リッチな家庭のようで、趣味でペンションをやっているとしか思えない)。
前の道路はりんごの並木道。根元には落ちたりんごがいっぱい。
Pension am Luisium **
Kreisstrase 18, 06844 Dessau OT Waldsee
e-mail: pension-am-luisium@t-onlim.de
45euro/室(\6,400 朝食付き)
クレジットカード不可
ペンションの位置:  51.846826, 12.278971




1.秋のバイエルン

2.秋の南ボヘミヤ

3.チェコ プラハと北部山村



5.ドイツ ハルツ地方