パソコンで加工したデジカメ写真をプリンピックスで焼く裏技


写真屋で証明書写真を撮ってもらうと、指名手配写真になることがある(自分の顔の悪さに気がついていない・・・)。
デジカメは沢山とって、その中から気に入ったものを選択できる。また、トリミングや色の補正などパソコンで自由自在に加工できるのが強みだが、履歴書用写真などはさすがにプリンタで印刷するわけには行かない。
加工後の写真を印画紙に焼きたい場合、写真屋さんの店頭にある富士のプリンピックスなどのセルフプリント機は重宝(L判で\50)。

じゃー加工したファイルをメモリーカードに書き戻せがいいじゃん・・と思うが以下のような問題がある。
パソコンで加工したファイルはプリンピックスでエラーとなり使えない。*1
必ずしも期待した通りの大きさにはならない(周辺部がけられる)。*3

ちょっとコツが必要なので、やり方を公開します。

★感じの良いポートレートの撮り方、レタッチ(明るさ、コントラスト、色調の補正)方法は他の専門家のホームページに任せる。

★フリーソフトの「ImageFilter」が、かなりの優れもの。但し、私自身はレイヤーの使い方が極められず、セーブまではImageFilterで、以後のテストサンプル作成以後はPhotoShopでやった。
Image Filter
フリーソフトなのにデジカメ加工の機能は殆ど網羅する優れもの。
作者は普通のお父さんのように紹介されていますが、画像処理ソフトなんてプロ中のプロで無いと作れない。
普段はクラークケント、実はスーパーマン!!だったりして・・・

★加工A−トリミング(3cm×4cmの履歴書写真を作る場合) −Image Filter
1.3〜4メガクラスのデジカメで撮影すると 1536×2048ドットの画像となるはず(2メガクラスなら1280×960)。
「ファイル」→「開く」
「フィルタ」→「トリミング」→「トリミングサイズ設定」でWidth=300、Height=400に設定。他の写真の時は下の表参照。
「フィルタ」→「トリミング」→「比率指定ドラッグ範囲」
@ここぞと思うところをドラッグ(左ボタンを押したまま右下にマウスを移動)して大体の枠の大きさを決める。
A左ボタンを押したままで右ボタンも押してマウスを移動すると、位置を移動できる。
もうちょっと大き目の方が良かった・・と思う場合は、右ボタンのみを離して左ドラッグをすれば、また大きさを変えられる。これを繰り返し、丁度良いサイズ、丁度良い場所に追い込む。OKなら全ボタンを離すと切り取られる。
もし、まちがって切り取ってしまった場合はctrl+Zで切り取り前に戻れる。

★加工B−リサイズ−Image Filter
「フィルタ」→「イメージフィルタ」→「任意 拡大・縮小」
例では、トリミング後の大きさは X(dot)=784、Y(dot)=1045であった。この「X(dot)」を460にしてOKを押すと新しい大きさにリサイズされる(460×612になったはず)。
「ファイル」→「名前を付けて保存」

作業時の設定

用途 サイズ トリミングサイズ(比率)の設定 リサイズ時の指定
履歴書 3×4cm 300×400 460×612ピクセル
パスポート 3.5×4.5cm 350×450 536×690ピクセル
自動車免許証 2.4×3cm 240×300 368×460ピクセル




★テストサンプルの作成 −Photo Shop
@L判印画紙の大きさの新規画面を作る。
 2048×1536ピクセル、解像度72ピクセル/インチ の新規画面(白紙)を作る。
A上でセーブした画像ファイルを開き、@で作っておいた白紙にコピーする。新しいレイヤーが出来て、そこにコピーされるはず。
Bこのレイヤーの画像を更に5回コピーする。その度に新しいレイヤーで出来てそこにコピーされる。(背景+6枚=7枚のレイヤーになる)。なるべく中心部に固めて配置する。
Cテスト用の写真の作成
 6枚のレイヤー毎に、少しづつ明るさや色(赤みがかったもの青みがかったものなど)を変えたファイルを作る。理由は*2参照


Dセーブ
 jpgファイルと同時に元のpsd形式でもセーブしておくこと。

★ファイルの変換(★キモ)−Image Filter
 作ったJPGファイルをImageFilterで一旦読みこみ、メモリーカードに書き戻す(セーブ画面でExif形式を選択してセーブ)(下記*3参照)

★テストサンプルのプリントと最終ファイルの作成 −Photo Shop
@上で作ったテスト用のファイルを近くの写真屋に行き、プリンピックスでL判縁なしでプリントして、結果一番イメージに近い本命を選ぶ。


Apsdファイル上で本命以外のレイヤーを削除する。
本命レイヤーの画像をコピーする(Altを押しながらドラッグ)。これを5回やると本命写真が6枚並んだ写真が出来る。同じくImage Filterで、Exif形式JPGに変換してメモリーカードに書き込む。

★本チャン
これをテストサンプルをプリントした同じ機械で必要数プリントする。
1枚損するが気に入った表情や色のものが得られるので、止むを得ない。



*1:リサイズ
使ったのは富士フィルムのプリンピックス(別名プリントチャオ)。
プリンピックスの印画紙の大きさはL判で127×89mm。
今回作るJPG画像は 2048×1536ピクセル(300万画素相当)だが、プリンピックスで「縁なし」で打ち出すと、周囲が4〜10%程度カットされ、実質1960×1360ピクセル程度になる。
つまり、縦で言うと1360ピクセルが89mmの印画紙いっぱいにプリントされてしまうので、印画紙上の1mmは15.3ピクセルになる。

*2:プリント機械は個性的
パソコン画面で見た感じと、実際にプリンピックスで出てきたプリントとはずいぶん感じが違う。
同じファイルを何台かの違うプリンピックスでプリントしてみると、同じファイルなのに機械毎に千差万別で違った感じのプリントが出てくる。

*3:ファイル形式の変換
 デジカメのJPGファイルは厳密には Exif形式JPGファイルと呼ばれ、画像以外に、年月日、カメラの機種、絞り、シャッタースピードなど多くの情報が埋め込まれている(この情報を見たい人はExif Readerと言うソフトを使うと見れる)。
 しかし、パソコンで加工すると、この情報が消えてしまう。プリンピックスはExif形式以外のJPGはエラーとなる。加工済みのJPGをExif形式に変換するにはImageFilterと言うツールを使用して「Exif」を有効にして再セーブする。