神田川踏破    24.6km

過去、野川や仙川は水源から河口までを踏破し、未知なものへの挑戦と達成感に満足した。
神田川は地元に源を発するばかりでなく、その下流域も日常の生活に関わりのあった地域ばかりで、あまり「未知なものへの挑戦」と言う気が起きなかった。
最近、ぶらぶらある記シリーズが更新されていないばかりか、車を使う怠惰な旅行が増え、良心が疼いていたので、罪滅ぼしに歩いてみた。
しかしながら、歩いてみると 良く知っている・・・つもりが新しい発見が結構あり、面白かった。

川に沿って緑地が多く、そこにはトイレがあるので安心して歩ける。

1.上流半分 2016年10月4日 約14q 4時間10分(休憩時間を含む)



出発点は井の頭公園内の「お茶ノ水井戸」。

■ 井の頭公園 
 
13:00
お茶の水井戸
弁天堂 弁天池の流れ出し 井の頭線 公園ともお別れ 
 幼いころ、信仰心が篤い隣のおばあさんに連れられて毎年4月8日の花祭りに井之頭の弁天様に行った。
首にはアルマイトの水筒を掛け、親へのおみやげに甘茶を貰ってきた。
 ■ 井の頭公園 〜 中央線・東中野付近
14:20
高井戸駅前 環八
桜の季節なら綺麗そう 塚山公園(遺跡)  せせらぎ公園
 この区間は住宅地であるが、かなり緑が残っていて気持ちが良かった。
 
15:20
井の頭線鉄橋
環七下調整池取水口
神田川や善福寺川の水位が上がった時に一時的に地下に貯める池
調整池の内部
2007年5月の見学会に参加した時の様子。
地下40mに要塞のような空間が・・・
 15:45
環七横断
 
 
方南町 地下鉄基地 16:00
善福寺川出会い
中野富士見町
地下鉄駅付近
16:50
青梅街道横断
17:10
中央線東中野駅付近 
 


2.下流半分 2016年10月7日 約13q 4時間(休憩、食事時間を含む)

■ 東中野ガード下 〜 小滝橋
11:30
出発して間もない公園のせせらぎ
小滝橋交差点
12:00
放水路取水口(左のトンネル)
度々氾濫していた落合橋付近。現在は新目白通りの下を通る放水路が作られた。100m先で妙正寺川が放水路に合流している。
12:55(途中昼食30分)高土橋
放水路の取入口からしばらくは遊歩道が途切れる。さかえ通りから高田馬場駅前を通って高土橋へ。ここで放水路がまた合流する。
高田馬場は学生街で、安くてボリウム満点のランチ店が沢山ある。
青梅街道から落合辺りまでは、水はにごり悪臭も漂う"ドブ川"で、かぐや姫の神田川さながら安アパートが多い場所であった。
大学時代の友人たちも多く住んでいた。しかしながら、今は下水整備が進んで水は澄み悪臭もしない。
新宿区は神田川の遊歩道整備にも力を入れているようで歩いていても気持ちが良い。
面影橋付近
桜の名所でもある
染ものがたり博物館
関東大震災で焼け出された染物屋さん達が新しい水系を求めてここ高田馬場から落合、更には妙正寺川にまで遡って移ってきた。昭和30年代までは神田川で布を晒す姿が見れたと言う。今でもこの博物館をはじめとして染物に関する会社が点在する。
新江戸川公園
細川藩の庭園だった。永青文庫への小道もついている
 
13:20 芭蕉庵
この付近(関口)から神田上水に水を引き込んだ。幕府の役人だった芭蕉が改修工事の時にここに住んだ。
この辺は歴史ある場所が多く、説明板があちこちに立っていて、へぇ〜!と感心することしきり
椿山荘裏口 大曲り 14:00
飯田橋付近
飯田橋交差点下で外堀りとなる
懐かしい船で引く貨物船。
今でもあるんだ・・
神田上水の水を江戸城方面へ導く掛樋があった場所 聖橋付近から秋葉原方向 14:50
万世橋から東方向
 
歴史を感じさせる銅葺の問屋さん  最下流の「柳橋 15:30
ゴ〜〜ル!
神田川の河口。
隅田川(大川)への流れ込み
 
◆ 柳橋
 落語などでお馴染みの「柳ばし」がここにあったとは知らなかった。往時の賑わいはないが、屋形船や老舗に歴史を感じる。
屋形船(納涼船) 柳橋には今でも料亭が何軒かある
横綱審議会も行われる亀清楼
橋のたもとの梅花亭
子福餅が有名(行った時はとっくに売れ切れ)
反対側に佃煮の小松屋
どちらもおみやげに・・・


3.支流 善福寺川 11.3km 2016年10月14日

◆神田川踏破で目的を達したが、支流がどうも目障り。完璧を目指す私は善福寺川もつぶす

西荻窪駅から関東バスで桃井第4小学校前下車が最寄バス停(吉祥寺、荻窪駅からも出ている)
12:40
水源の遅野井の滝
善福寺池南端 13:00
流れ出し
井荻小学校
西荻窪駅北銀座通り 13:40
中央線と交差
頭隠して尻隠さず カワウ
ハクセキレイ 13:55
環八通り
近くに旧居跡がある 500m先に私の好きな大田黒公園
善福寺川緑地
ここから先は緑多く素晴らしい地域
14:40
五日市街道を横切る。
コンビニあり(昼食に30分)
遊歩道の上に
柿たわわ
和田掘公園に入る
 
現地で貰った流域の地図は

こっち 
流れに沿って可愛らしい彫像が点在  
 
小学生の野外授業 15:40
大宮八幡神社
多摩川の砧で取水した水を中野方面に導く水道道路 善福寺川からも地下調整池に取水している
16:30
環七通りをまたぐ横断歩道は200m北の立正佼成会本部前
16:40
終点
神田川に合流
500m先に地下鉄「富士見町」駅

  
4.支流 妙正寺川 9.6km 2016年10月21日

◆もうひとつの目障り、妙法寺川(1級河川)。
やはり歩いた日は身体の調子が良い。今週も続けて歩いた。

水源は杉並区の妙正寺池。西武新宿線の井荻駅から歩いて10分の距離。
妙正寺池 10:30 鷺ノ宮駅 11:00 若宮町付近。まだ水量は少ない 環七横断 11:30
平和の森公園 沼袋駅 12:00 西武線を渡り、北側へ 哲学堂公園
昼食20分
また線路を潜って南側へ
13:00
中井駅 辰巳橋。妙正寺川の終点。
左から流れてきた川は、神田川の溢れた水と処理された下水と思われる。
13:30
ここから新目白通りの下に潜り込んで、1.2km先の高土橋で再び神田川の本流と合流する。

おまけ
★ 落合の合流点の歴史

赤破線の道
突き当りは金網で入れない。


金網で囲まれた三角地を川から見たところ
上が1946年(終戦直後)の地図
下が現在の地図 
妙正寺川は下落合の辰巳橋付近で神田川の分水路に合流し終わる。
ここから先は神田川となる。
しかしながら終戦直後の古い地図を見ると、妙正寺川は南に曲がって神田川に合流していたらしい(下側地図の赤い破線)。事実この部分は今も道になっていて最後は東京都管轄の三角地で金網で仕切られて入れない。
この三角地を川側から見ると不自然な窪みがあり、ここが昔の合流点ではないかと思われる。

なお、更にアラを探すと、神田川の水は水位が上がった時しか分水路には流れない。水が一番沢山流れているのに名前は神田川に変わるのは妙正寺川がかわいそう。
なお、分水路には近くにある「水再生センター」で処理され綺麗になった一帯の下水も常時分水路に放流されているように見える。

5.支々流 江古田川 約6km 2017年3月12日

◆江古田川(1級河川)。
中野区江古田付近で妙正寺川に流れ込んでいる「江古田川」は6q程度の小さな川だが1級河川であることが分かった。
完璧を目指す私は半年過ぎた2017年3月に歩いた。

色々調べ見ると歴史的には学田公園内の湧水が水源らしい。しかし後年千川上水から学田公園まで導水されたとの情報もあり、千川通りを水源とした。
千川通り「豊玉北6」交差点」から50m西の取水路 学田公園
その昔ここにあった湧水が水源だった
環八を横切る 徳田公園付近の道路(暗渠)
下徳田橋
ここから流れが顔を出す
江古田の森公園
調整池
公園の先は川に沿った道路は無い-迂回 妙正寺川への合流点(右が江古田川)