レンタカードライブ編

伊予の旅   2010年8月24日〜28日

現役時代は気の重い仕事でしょっちゅう新居浜に行っていた。それがトラウマになり愛媛にはプライベートでは一度も行ったことがない。
また、山に打ち込んでいた学生時代に行きたかった石鎚山への登山を兼ねて愛媛ドライブとなった。

前半:西側のむかし町

●今回の車

    

ホンダ インサイト

総走行距離:490km
ガソリン:27L
燃費:18.1km/L

燃費が思ったほど伸びなかったが、山岳道路が多かったので、これでも上等?


8月24日(火) 

羽田発7:25松山行きの飛行機に乗る。3時半に起床して家を出たのは4時半。なんでこんな早い便にしたのかと家内に怒られた。
松山空港のORIXレンタカーで車を借りる(ECOカーだった)。

まずは松山自動車道で内子町へ。現在、松山以南は無料区間になっていて財布にもECOだった。

内子町(うちこ)
JR内子駅前で車から出てみると日差しと暑さでクラクラする。
駅前のスーパーFUJIで熱中症予防に2Lのミネラルウォーターを買う。
スーパーの駐車場はガラガラでご迷惑にはなりそうもないので、そのまま市内散策に出発。


まずは大正時代に作られたと言う芝居小屋の内子座。レトロな田舎の芝居小屋ではあるが、平成18年に18代目中村勘三郎が襲名披露公演を扇雀らと行っている。
  

中心の本町通りの両側には古い町並みが残っている。現在、歴史資料館となっている明治時代から続く「佐野薬局」は、ほぼ完全な形で残っており、当時の大店の生活を伺い知ることができる。
各部屋にやたらと蝋人形が置いてありキモい。
伊予銀行の角を左に曲がると八日市・護国地区。木蝋で財を成した芳我(はが)一族の家々が残る。
木蝋資料館では木蝋の製造工程を知ることが出来る。木蝋はハゼの実から油脂分を搾り出したもの。

佐野薬局 八日市の家並み 木蝋史料館


内子から北15kmほどに石畳地区と呼ばれる山村がある。棚田、水車、屋根つき橋など見るべきものも多い。
    


卯之町(うのまち)
一旦内子市街まで戻り、松山自動車道を更に南へ。大洲を抜けて西予市で自動車道は終わる。
宇和島藩の在郷町として栄えた町で、中ノ町通りの両側に歴史ある町並みが残る。

司馬遼太郎作「花神」でお馴染みの町で、二宮敬作の住居跡(オランダおいねも住んだ)や敬作を頼ってきた高野長英の隠れ家などがある。
また、明治12年に建てられた小学校の開明学校など進取の気鋭ある土地柄である。
そのせいか町内にある松屋旅館の宿泊者名簿には前島密、新渡戸稲造、犬養毅、浜口雄幸などが名を連ねる。

造り酒屋 高野長英の隠れ家 開明小学校 松屋旅館


■今晩の宿
卯之町から山道を西へ12km。三瓶と言う漁港にある「ホテルみかめ」が今晩の宿。
海まで山が迫っている地形で町の裏は急斜面で全部みかん畑。
部屋は洋室で風呂は海を見渡す展望風呂。夕食は食べきれないほどの魚料理が出てきて"当たり"の宿だった。

ホテルみかめ

愛媛県西予市三瓶町朝立一番耕地548-2
0894-33-2001
\12,400/人


8月25日(水)

八幡浜(やわたはま)

なぜか頭の隅にインプットされている「八幡浜」へ(11km)。
宿のおかみによると森進一の歌に出てくるとのこと。
八幡浜からは対岸の大分県の関市までフェリーが出ていて、結構沢山の車が乗る。
また近年、八幡浜チャンポンが有名。


大洲市(おおず)
八幡浜から大洲市までは15km30分。町の駅「あさもや」に車を停め、散策。
「おはなはん」のロケが行われたおはなはん通りを経て明治の家並み地区、さらに臥龍山荘へ。
昭和30年代グッズのコレクションのある思ひ出倉庫・ポコペン横丁など昭和レトロの一角がある。
当時の雑誌やポスター、看板に感涙。雑誌の表紙を見ては「のどまで出かかっているのに名前が出てこない・・・」を二人で繰り返す。
商店街を抜けて大洲城へ。結構見るものがある町であった。

おはなはん通り 明治の町並み 臥龍山荘
さあ名前が出てくるでしょうか? おふくろが使っていたな
我が青春 コカコーラコーナー 大洲城


国民宿舎石鎚の電話番号をナビにセットして松山自動車道を北上。
当然、内子ICで下りて380号線を東進するものと思っていたら、ナビはそのまま松山ICの更に先の川内ICまで行ってしまった。
そこから国道494号で山を越えて石鎚スカイラインに入る。国道とは名ばかりで車どうしのすれ違いが困難なほどの険しい山道。ナビを無視して内子から来れば良かった。
でも、河の内地区の棚田は見事だったし、途中の唐岬(からかい)の滝も汗水垂らして行った甲斐があった。
唐岬の滝は自動車道から15分程度山道を歩かなくてはならないが、行く価値のある見事な滝。
遠く子規や漱石もはるばると観瀑に来たとの事。
「瀑五段 一段ごとの もみじかな  漱石」

河の内地区の棚田 唐岬の滝 展望台からの石鎚山 土小屋

石鎚スカイラインも勾配が急でカーブ連続の険しい道だが全区間2車線で運転は楽。
終点の5km手前の長尾根展望台からは天気が良ければ石鎚山や名瀑:ご来光の滝が臨める。
石鎚山は南から風が吹くと山肌をかけ登った空気が冷え、頂上付近で雲となる。
したがって夏場はいつも雲の中であるが、我々が展望台に着いた時は運よく雲が切れ、全体が見渡せた。明日はどうだろう。
17:30に終点の土小屋に到着。土小屋には石鎚神社の遥拝所がある。国民宿舎は300m先。

■今夜の宿

国民宿舎 石鎚

〒791−1700 愛媛県上浮穴郡久万高原町土小屋
【TEL】0897−53−0005
\6,800

老朽化しており、部屋、食事とも山小屋に毛が生えた程度であるが、何と言っても立地条件が良いことと、ハイキングに疲れた身体にうれしい風呂があることで価値がある。


 
後半へつづく